英語の民間試験は何が問題?
こんにちは。藍住校からです。
さて、先日英語の民間試験導入の延期が決まりました。
やはりといったところが本音です。ただ、中止、撤廃ではないというところ今後どうなるのでしょう。やはり、実施していくのでしょうか?
そこで何が問題なのか見てまいりましょう。
こちらのサイトにまとめてくださっています。
一部を抜粋しますと
1. 「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」に科学的な裏づけがない。(資料①)
(1) 構成概念(測る能力)が異なる試験の成績を比べることはできない。
(2) CEFR(ヨーロッパ言語参照枠)が誤用されている。
(3) 対照表は,各試験団体が行った(自己申告した)当該試験のスコアとCEFRの6段階の「対応づけ」をつなぎ合わせたものである。第三者による科学的な検証が行われておらず,信用できない。
(4) スコアのダンピング(対応づけの下方修正)が起こる可能性があり, すでに前兆がある。
(5) GTECのCBTタイプやTOEICは,1つの試験でA1レベルからC1レベルまで判定できるとしているが,限られた問題数でそれを行うのは無理がある。
2. 「大学入学英語成績提供システム」の参加要件は公表ベース(公表していればOK)であり(資料②),試験の質に関する実質的な審査は行われていない。また,試験の運営は各民間試験団体に丸投げされており,第三者が監視・監査する制度がない。
(1) 学習指導要領との整合性が乏しい民間試験が含まれている。
(2) 採点の質が担保されていない。(資料③)
(3) 障害等のある受験生への合理的配慮が不十分(資料④)
(4)トラブルや不正への対応が不透明
(5) 受験対策で利益を得る試験団体がある。
3. 全員がトラブルなく受験できる目処が立たず,混乱・不安が広がっている。
(1) 会場や人手の確保が難航している。
(2) 高校会場の利用により,公正性・公平性が低下し,高校教員の負担が重くなる。
(3) 情報の周知が遅れている。
4. 合否判定にまったく,あるいは,最小限の影響しか与えない民間試験の使い方をしながら,全員に受験を課す国立大学が多く,受験生は不合理な経済的・時間的・精神的負担を強いられる。(資料⑥,資料⑦,資料⑧)
5. 受験機会の不平等
(1) 共通テストに求められる受験機会の均等が保証されていない。
(2) 非課税世帯や離島・へき地の受験生の負担を軽減するための「例外措置」が機能しない。
6. 4技能やスピーキング能力が向上する確証がない
結論
これだけ混沌としたなかで受験期を迎える2021年度(2020年度実施)入試の受験生の多くについては,「改革」によって4技能が伸びることなどもはや望めない。目的を果たせないことが分かりながら,先に繋がるまぐれに賭けて民間試験の導入を強行することは,個々の受験生の人権を侵害し,高大接続改革の意義をないがしろにする。「全入時代」といわれる今でも,一人ひとりの受験生にとって,大学入試は自らの将来をかけた真剣な挑戦の場である。公平,公正な入試を用意することは社会の当然のつとめであり,受験生の権利でもある。その前提を欠いた入試は暴走以外の何ものでもない。
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現在は国語や数学の記述についても議論されております。
採点の質、自己採点できない、記述に制約を設けることで本来の意図を失わないか等課題が多いとされておりますが、今後の入試制度の動きは注視しておきたいものです。
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